Johanna Elina Sulkunen & Tapani ToivanenFI/DK
Johanna Elina Sulkunen (Voc-electronics) はコペンハーゲンを拠点とするフィンランド出身の作曲家、ヴォーカリスト、サウンドアーティスト。実験音楽、エレクトロニクス、即興演奏、そして現代的な声のプラクティスの交差点で活動し、声を単なる楽器としてではなく、共鳴・記憶・人間的つながりを宿す生きたシステムとして捉えている。テクノロジー、エコロジー、フィールドレコーディング、そして身体的経験が交わる没入的な出会いへと、声を変容させていく。
高い評価を得たプロジェクト「SONORITY」では、アルバム三部作『KOAN』(2018)、『TERRA』(2021)、『COEXISTENCE』(2024)を通じてその世界を展開してきた。ソロ・パフォーマンスから大規模なアンサンブル作品まで、様式的な境界にとらわれず極めてパーソナルな芸術言語を追求している。
スカンジナビアの実験音楽シーンを代表する声のひとりとして国際的な評価を確立しており、『TERRA』はA Closer Listen誌の「2021年ベスト実験アルバム10選」に選出されたほか、Danish Music Awardにもノミネートされた。これまでに5作のソロアルバムを発表し、Danish Music Awardのジャズ・ヴォーカル・アルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞したヴォーカル・アンサンブルIKIの創設メンバーでもある。2024年にはHotel Pro Formaの音楽劇作品『Flammenwerfer』(音楽:Blixa Bargeld、Nils Frahm)でBlixa Bargeldと共演し、2025年には在日デンマーク王国大使館よりSonic Diplomacy Artistに選出された。国際的なコラボレーションを重ね、ヨーロッパと日本で数多くのツアーを行ってきた。
Tapani Toivanen (Visuals) はコペンハーゲンを拠点に活動するフィンランド出身のマルチディシプリナリー・アーティスト。プロジェクションおよびメディアアート、リアルタイムグラフィックス、GPUプログラミング、そして音楽を横断しながら制作を行う。ミュージシャンでありエンジニアでもある彼は、自らの手でゼロからリアルタイム・ヴィジュアルシステムを構築する——シミュレーションモデルによって駆動されるオーディオリアクティブな環境であり、そこでは音が自然界のデジタルな表象を生成し、変容させ、再構成していく。
2018年以降、Toivanenは「SONORITY」のヴィジュアル言語を形作ってきた。2021年にはSulkunenとともに実験音楽・サウンドアート・領域横断的コラボレーションのための独立系プラットフォーム、TILAをコペンハーゲンで共同設立。作品はヨーロッパ、韓国、日本、アメリカ各地で発表されている。
Johanna Elina Sulkunen & Tapani Toivanen — SONORITY
人間の声、ライヴ・エレクトロニクス、自然界のデジタル残像のヴィジュアライゼーションの邂逅。呼吸、振動、共鳴、そして話し言葉がライヴ・エレクトロニクスと融合する。声は電子的なものへと変容し、イメージを呼び覚まし、デジタルランドスケープを動かす、没入的かつ親密な音楽的瞬間を生み出す。Sulkunenは拡張された声の実践を通じて、知覚、エコロジー、そして帰属感覚を探求する。
微視的なものから巨大なものまで、さまざまなスケールで収集されたボリュメトリック映像が、絶えず移ろうヴィジュアルの地形を形づくる。そこに、変容し続けるもうひとつの世界が立ち現れ、呼吸、共鳴、声が自由に行き交いながら、粒子から身体、そして社会へと、聴覚的・空間的なスケールを横断していく。