kyoka + 草刈愛美(サカナクション)JP
kyokaは、Alva Noto主宰のドイツの実験レーベルRaster-Notonに所属した初の女性アーティスト。電子音楽プロデューサー、DJ、インスタレーションアーティスト、フィールドレコーダーとして、周波数や音を軸に幅広いサウンド活動を展開する。
これまでに、Aphex Twin自身がキュレーションしたマンチェスターのWarehouse Projectをはじめ、MUTEK(複数国)、ポンピドゥーセンター(パリ)、CTM(ベルリン)、Sonarなど、世界各地で公演を行ってきた。教育・レクチャー活動にも積極的で、ブラウン大学(アメリカ)、Rhythmic Music Conservatory(デンマーク)、ヨーテボリ大学(スウェーデン)、サラゴサ大学(スペイン)、南方科技大学(中国)などの教育機関や、Ableton Loopなどのイベントに参加。2023年にはヴェネツィア・ビエンナーレ音楽部門の若手育成プログラムで指導者を務め、その秋以降はスイスの機関を拠点に、ニューロサイエンスと音楽理論・作曲の関係を探求する活動を中心に据えている。
草刈愛美は、サカナクションのベーシストとして、2007年にメジャーデビュー。18年に渡る活動の中で8枚のオリジナルアルバムを発表し、現在の音楽シーンを代表するロックバンドの一員として活躍している。シンセ・ベースとエレキ・ベースを巧みに使い分けたグルーヴィなプレイが持ち味。2025年4月には自身初のアンビエントアルバム『Garden Studies』をリリースした。
Kyokaと草刈愛美は、デビュー直後から続く長年の友情を基に、Abletonスタジオでの楽曲の共同制作、2024年にはP.O.南青山ホールで初のデュオによるマルチチャンネル・ライブパフォーマンスを実施。そのライブのために制作した素材のみで構成された草刈愛美のソロアルバム『Garden Studies』のリリースを2025年4月に経て、再びデュオとしてのライブパフォーマンスがMUTEK.JPで実現する。
Kyoka × 草刈愛美 ― ウカブオト : superposition
「ウカブオト : superposition」は、サウンドアーティストKyokaとサカナクションのベーシスト草刈愛美によるコラボレーション・ライブパフォーマンス。P.O.南青山ホールの初演で描き出した“浮かぶ音”の世界観を基盤に、二人の音はさらにアップデートされ、より深く共鳴していく。ベースの低周波とエレクトロニクスの粒子は干渉しながら重なり合い、多層的にレイヤードされた音響を生み出す。“superposition”という概念が示すように、異なる要素は単に並列するのではなく、同時に存在し、相互作用を続ける。その揺らぎの中で、観客は音の境界を越え、身体と感覚が新たに響きあう瞬間を体験するかもしれない。