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Kohuiは音を「感覚する」行為を通して、音に結びつくさまざまな関係性を探求している。自然現象や形態、その方法を観察し、予測可能性と不確実性のあいだに関係性を生み出すアルゴリズムを構築。それらの関係を再構成することで、音の知覚のあり方を拡張し、自然・人間・音に対する新たな視点を形作っている。

WeSA Festival、ACT Festival、SICMF、MUTEK Montreal、MUTEK X INSCAPEなどでオーディオヴィジュアル・パフォーマンスを発表し、国立アジア文化殿堂、ソウル市立美術館、Platform-L、Dialog() などでグループ展に参加。2022年にはHYUNDAI ZER01NE Creatorに選出され、アーティストコレクティブ「TAKA」を共同設立。韓国芸術総合学校で非常勤教授を務めていた。

Kohui Struere

「Struere」は、点・線・面という基本的な幾何学的要素を、積み重ね、構成し、組織化する行為によって形成される関係的な構造である。点・線・面は空間と形を知覚するための概念的な単位であり、物理的な実体を持たない。しかし、仮想空間においては計算処理によって具現化され、頂点・エッジ・フェイスとして操作可能な現実を形成する。

Struereでは、それらの要素を配置・結合・接続することによって関係性の流れを生み、構造と空間的な出来事を生成する。物理世界において建築が構造を作り空間を構成するように、デジタル空間では点・線・面の関係が構造を作り空間を生み出す。物質の法則に基づく物理建築では構造要素に階層が生じるが、デジタル環境において点・線・面は等価な計算単位として扱われ、構造と空間における階層は解体される。

これらの計算上の要素の座標が継続的に変化していくことで、Struereの構造は可変的な空間構成へと展開していく。

Struereの構造は、実際の建築表面のスクリーン上に現れ、物理空間を形作る建築構造と、デジタル構造・空間が交差する接点を生み出す。その並置によって、物理とデジタルの構造秩序の差異が浮かび上がり、デジタル空間において生成される新たな構造感覚を探求する。